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好き勝手書いてます 好き勝手ぼやきます そういう場にします
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ちょいと文芸のお題から逃げます。
オリジにしようか、ダブルオにしようか、他の版権にチャレンジしようか。
きっと書き終わったらわかりますよ。

まぁ、普通にダブルオですけどね。
それも半年以上前の21話ー22話捏造話です。
遅すぎるけど、今なら書ける気がするんです!・・・嘘かも!
でも愛のかぎり頑張る!今日は徹夜だ!ちなみに11月11日になっちゃった☆

おめでとトッポ&プリッツ&その他棒状のお菓子☆

デュナメスに異常が起きて、他のガンダムも停止したことを知って・・・
敵の攻撃に晒されながら必死に生き延びようとして・・・
復活して、ヴァーチェの様子がおかしいことに気が付いて・・・
無我夢中で敵機との間にはいって・・・・・・それから?
・・・わからない・・・そこからはもう、今と同じ黒の海を漂うだけ・・・。

「ハッチを開けろ!!何をしても構わん!!急げ!!」
敵軍が引き、ガンダム達が戻ってきたとたんそこは別の意味で戦場となった。
整備士のイアンと医師のモレノ、そして作業用カレル装着のハロ達が帰還したデュナメスに群がる。
敵のサーベルでハッチがひしゃげ、今は専用のノコギリで切り開こうと奮闘している。
その騒ぎにそれぞれのコンテナから急ぎやってきた他のマイスター達が加わる・・・ただ一人、ティエリアを除いて。
彼は遠目にデュナメスを見つめていた。
どのマイスターよりも早く到着していた彼はそこから動くことができなくなっていた。
半開きになった口からは最小限の呼吸しか行われず、目は瞬きを忘れたかの様に開かれたままだ。
「・・・っ、ぁ・・・」
意味を成さない言葉が断続的に出ては空中に散っていく。
やがてデュナメスのハッチが開いた。
「っ!!!」
-誰もが息を呑んだ。
隙間からはコックピット内の至る所に付着した血痕が見えた。
そして半分以上空いた時、差し込む光の中でメットの半分を自らの血液で塗り尽くしたロックオンの姿が浮かび上がった。
「ロックオンッ!!!」
誰の叫びだったか、それを合図にアレルヤがコックピットに上半身を埋めロックオンを引きずり出した。
全身をぐったりとさせ、耳を近づけてかろうじて聞こえる呼吸音、顔面からの出血の他に血に濡れた右半身、これら全てが皆の心を震撼させた。
「アレルヤ!乗せるぞ!」
「はい!」
イアンと二人がかりで台車に乗せるとモレノがアレルヤと代わりメディカルルームへと運んでいった。
「・・・ロックオン・・・」
アレルヤは廊下の角へと消えゆく台車を最後まで見つめていた。
最年長者である彼がいない今、マイスターの中に渦巻く不安は自分が取り除かねばならない。
いつも彼がそうしていたようにとはいかなくともできうる限り心の重荷を下ろしてあげなければ。
ロックオンの命は他の大人達がどんなことをしてもつなぎ止めてくれると信じ、アレルヤは年少のマイスター達の下へ向かった。

プトレマイオスには医師はモレノ一人しかいない。人員不足ではなく彼の腕がそれを可能にしているからだった。
メディカルルームへ到着したモレノはまずロックオンのメットを外す作業に入った。
しかし中にバイザーの破片の散っているまま外せばそれはロックオンを更に傷つけることになる。
だからイアンがメットの分解を、モレノが破片の除去作業と止血を行うことになった。
流石手慣れてるだけあって早急にメットはハズされた。
中に溜まっていた血液とそれに濡れたやや長めの髪が人工重力にしたがって広がる。
整った顔立ちのスナイパーは人種故に白い肌を朱に染め苦痛に歪ませている。
これからが本番だ、とばかりにモレノとイアンは改めて治療を開始した。

ティエリアは同じ問いに同じ答えを返し続けていた。
ロックオンがコックピットから出された時、遠目からでも解るほどに赤かったのだ。
彼は何故こうなった?-自分が動けなかったから。
何故動けなかった?-サポートシステムを受け入れなかったから。
何故受け入れなかった?-・・・ヴェーダに固執していたから。
自分の愚かな行動が彼を傷つけてしまった。
本来自分がいるべき場所に彼を送ってしまった。
彼は何も悪くないのに・・・っ!
何度後悔しても遅い、何度謝っても許されることじゃない、何度想っても自分では彼を助けることは・・・っ。
「ティエリア」
沈みかけた状態を起こし前方の影を見上げる。
そこにいたのはアレルヤ。
心配そうな顔が先程から自分をのぞき込んでいることをしった。
「ティエリア・・・大丈夫だよ。きっと・・・大丈夫」
彼なりの慰めも今は棘となって突き刺さる。
わかっている、信じる、ということは。
信じなければいけないことも、信じたいという自分の心も。
けれど、彼の姿はそれをたやすくさせてくれなかった。
彼の惨状はどれ程の痛みを彼に与えたのだろう、どうして自分ではなかったのだろう。
どれだけ考えても胸がキリキリ痛むだけ。
いつも笑いかけてくれたあの顔は今苦痛に歪んでいる。
どうして自分は、何故にこうも無力なんだろう・・・。
知らぬうちに頬を数滴の水が落ちていった。
アレルヤはそんなティエリアの隣に何も言わず佇んでいた。

暫くして刹那が二人を呼びに来た。
ロックオンは出血こそひどかったものの、傷自体はそこまで深くなかったらしく、今は集中治療室に入っているらしい。
一度意識も回復したが鎮痛剤を投与すると、眠るように意識を手放したのだという。
三人は呼び出されたメディカルルームへ向かった。
中にはモレノとスメラギの姿があり、モニターには集中治療室の様子と様々な、おそらくは医療関係の情報が映し出されていた。
それを見た途端、ティエリアの足は止まった。
メディカルルーム内の人間がいぶかしげに見やる。
「ティエリア?入らないの?」
スメラギが問うが返事はない。
なにかを察したらしい刹那がティエリアに一別をくれるとドアを閉めた。

ドアの外に残されたティエリアは目先に飛び込んできた映像を思い出す。
医療着に身を包んだロックオンの右目には保護パッチがしてあった。
彼はスナイパーの要である利き目を負傷した・・・、そういうことだった。
自分は彼を傷つけただけでなく、この先の未来さえ奪ってしまったのかもしれない・・・。
「・・・っ、うぅ・・・。」
たった一枚の鉄板の先にある姿を想えば、抑えきれない悲しみと後悔が嗚咽となって漏れだした。

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・。
僕は・・・ロックオン・・・ごめんなさい・・・・・・
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